ココナツウォーターがここ数年のトレンドでしたが、甘い匂いが苦手、という方も多いようです。いま、注目されているのはバーチウォーター。白樺の樹液水です。白樺＝ホワイトバーチは、美容素材として、スリミング効果をうたったボディオイルや、発汗を促す入浴剤として親しまれてきました。飲み物として、北海道など白樺が生えているような地域では、もともと愛飲されているようです。
 

 
天然のフィルター
白樺は、自然界のフィルターと呼ばれています。年間を通じて土壌から多様なミネラルを吸収して成長します。春先、白樺が開花し、葉が芽吹く前のわずかな期間に、冬の眠りから覚めた白樺は、樹液を幹へと吸い上げ、その過程で樹液は自然と精製・ろ過されます。春先に限定して採取される樹液には、冬の間に蓄えたキシリトール、果糖、ブドウ糖などを含んでいます。
 

 
“森の看護婦”
バーチウォーターは、伝統的に北方の国々：ロシア、東欧、フランス、スコットランド、中国北部などで“森の看護婦”と呼ばれ、飲み物、医薬品、化粧品として利用されてきました。白樺には、体内から有害な毒素、尿酸、および余分な水分を排出する強力な利尿作用が含まれており、体の中の浄化と精製を司る器官、腎臓や肝臓の働きを助けると言い伝えられてきたようです。
 
自然な甘みで、低カロリー
バーチウォーター100mlはたったの18カロリー。また、バーチウォーターにはサポニンが含まれていて、コレステロールの吸収を阻害するともいわれています。現在も北ヨーロッパ、アメリカ、カナダ、ロシアなどで健康的なナチュラル飲料として人気です。
 

 
白樺からどうやって採取する？
春先に、気温が10℃ぐらいになる日中の暖かいうちに、日当たりのよい白樺の幹に傷をつけ、そこにボトルやチューブを取り付けて樹液を採取します。数時間から一晩で２～7リットルの樹液が取れます。穴や傷は自然に回復し、樹にはダメージが残りません。1本の白樺は1日当たり約300リットルの水を根から吸収し、100リットル以上のバーチウォーターを産出すると言われています。
 

 
オーガニックのバーチウォーターを発売
シーランド　バーチウォーターの３つのフレーバーを、スタジオ・ヨギーTOKYOで7/18（海の日）b-i festaより発売開始。その後、スタジオ・ヨギー新宿WESTでも発売予定。
 
バーチウォーターについて、オーガニック業界の魅力やトレンドを発信する総合情報サイト「オーガニックプレス（Organic Press）」編集長の佐藤あきさんにお話しを聞いてみました。
 
「今年3月、アメリカ最大規模のナチュラル・オーガニック・健康関連の見本市『Natural Products Expo West 2016』に行ってきました。 最新トレンドの情報収集も兼ね定期的に同展示会を視察していますが、今年、飲料部門の中で一番気になったのが、白樺の樹液、birch water(バーチウォーター)です 。オーガニックプレスでも、注目のキーワードのひとつとしてトレンド情報に取り上げました。日本でも、白樺樹液は以前から化粧水や石鹸などに使われたりしていましたが、海外では美容や健康のための”飲み物”としても人気。しかも、オーガニック認証のバーチウォーターが続々と登場しています。昨年話題になったココナッツウォーターに続き、今年、日本でもブームの予感！？」
 

 
オリジナル：　バーチウォーターのピュアでソフトなのど越しが味わえるオリジナルフレーバー。ナチュラルな甘みが爽やか。
 

 
エルダーフラワー：　ヨーロッパで不動の人気のハーブ、エルダーフラワーは、マスカットに似たフルーティな風味で飲みやすく、後味もすっきり。
 
ジンジャーライム：　日本人好みのジンジャーフレーバーとフレッシュなライムがマッチ。ジンジャー、ライムともフレーバーは強すぎず、優しい味わい。
 
SNR社（シーランド　ナチュラル　リソーセズ）は、フィンランドおよびリトアニアのタイガ（針葉樹林）の原生林のバーチツリーからバーチウォーターの採取、製造、販売までをトータルで行うデンマーク企業。
 
シーランド　バーチウォーターは、USDA、EU /Organic、エコサート、有機JASなどの認証を取得している。